通夜

今日は終業式だった。
校長先生の言葉など
まさに右耳から入って左耳から出て行った。
何も覚えて無いというよりどうでもよかった。
教室に戻りいよいよ１年も終わりだ。
今までコイツラとも結構長い付き合いだったと振り返ってみた。
喧嘩したり
共に笑ったり
一緒に飯食ったり
色々だ。
良い事も悪い事も沢山あった。
ありがとう、Ｂ組。
放課後も皆はまだ残っていたみたいだったが
俺にはどうでもよかった。
一番に教室を出て帰った。
家に帰り友とメールをして過ごす。
夜６時近くなって友が家へ来て一緒に通夜へ・・・
雨が降っていた・・・
会場へ着くと沢山の人が居た。
みんな良く見知った顔だ。
列へ並んで室内へ入る。
そこはテレビで見たような感じの作りになっていた。
沢山の花と写真
遺体・・・
不思議と涙は出なかった。
一緒に行った友も言ってたが
「実感がわかない」
これが本音だった。
帰る前に今は亡きKと、とても仲が良かったK.Mを見かけた。
そいつは友の死を前にして
別の友人と話したり笑ったり馬鹿なことをしていた。
あんなに仲がよかったのに
友の死とはこの程度のものなのか？
死んだらやはり、忘れ去られるものなのか？
怒りと失望を思いながらこんなことを考えてしまいました。
帰る前に友と色々な事を話した。
今は亡きKとの思い出など・・・・
Kとは中学の同級生で趣味が同じだったので割りと良く話すほうだった。
でも、元々心臓が悪いらしく学校に来ない日も多かった。
Kとの会話はいつも楽しかった。
人望のある奴でいつも周りには人が居たので
同じゲーム仲間同士でいろいろな話をしたりなんて事もあった。
中学３年の時
大乱闘SBDXが発売と知り友といつもその話をしていた。
無論、Kもたまに輪に入っていたのだが。
買った後もいつもSBDXの話ばかりしていた。
持っていないKはこう言った。
「今度やらしてねー。」
もちろん俺たちはOKした。
卒業アルバムにも「やらしてください！」
なーんて書かれてしまった。
高校に入り、時間も会える時も少なくなってしまった。
結局最後まで彼にSBDXをやらせてあげる事はできなかった。
それが俺の一番の悔い、だろう。
俺のSBDXのライバルも同じようなことを言っていた・・・
悔いは晴れないが
今は亡きKを忘れない事で許してもらうことにしよう。
また生まれ変わったら何処かで会えるといいな。
またな、K君